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現場でよく聞くIT用語!!「ドス攻撃」について解説!

ドス攻撃」とは、IT業界においてネットワークやシステムに対して行われる攻撃手法の一つです。この攻撃手法は、攻撃者が大量のデータを送信することによって、ターゲットのネットワークやサーバーを過負荷にさせ、正常な動作を妨害することを目的としています。

「ドス(Denial of Service)」は、「サービスの拒否」という意味で、攻撃者がターゲットのシステムやネットワークに対して意図的に大量のトラフィックを送り続けることによって、システムのリソースを消耗させ、正当な利用者がサービスを利用できなくなる状態を作り出す攻撃手法です。

ドス攻撃の主な目的は、以下のようなものがあります。

1. ターゲットのサービスを停止させる:攻撃者は、サーバーやネットワークを過負荷にさせ、正常な動作を阻害することで、ターゲットのサービスを停止させます。これにより、ウェブサイトやオンラインサービスなどを利用する利用者に対して、不利益を与えることができます。

2. 競合他社への嫌がらせ:攻撃者は、競合他社のウェブサイトやオンラインサービスに対してもドス攻撃を行うことがあります。これにより、競合他社のビジネスに悪影響を与え、市場での優位性を得ようとする場合があります。

3. 背後の隠匿:ドス攻撃は、攻撃者が自身の行為を隠匿するための手段としても利用されることがあります。攻撃者は、ドス攻撃を行うことで、セキュリティ担当者やシステムの監視者の注意を引かせ、その間に他の悪意ある行動を行うことができるのです。

ドス攻撃には、以下のような種類があります。

1. 単純なドス攻撃:攻撃者は、単に大量の無害なデータパケットを送信することによって、ターゲットのネットワークを過負荷にさせる手法です。これにより、正規のトラフィックが処理されなくなり、システムの応答時間が著しく低下する可能性があります。

2. 分散型ドス攻撃(DDoS):攻撃者は、複数の端末やボットネット(感染したコンピュータのネットワーク)を利用して、同時に大量のトラフィックを送信することで、ターゲットのシステムを攻撃します。この手法は、大規模な攻撃を行う際に使用されることがあり、防御が難しいとされています。

3. 反射型ドス攻撃(DNS Amplification Attack):攻撃者は、攻撃対象のドメイン名サーバーに対して、大量のDNSクエリを送信します。それによって、サーバーは大量の返答パケットをターゲットに向けて送信し、ターゲットのサーバーを過負荷にさせます。

ドス攻撃に対する防御策としては、以下のような手法があります。

1. ネットワークの負荷分散:ターゲットのネットワークにおいて、負荷を分散させるために、ロードバランサーやキャッシュサーバーを導入することが有効です。これにより、攻撃者がシステムの過負荷化を行うのを防ぐことができます。

2. フィルタリング:不正なトラフィックや攻撃パターンを検出し、それを遮断することで、ドス攻撃を防ぐことができます。インターネット上のインターネットサービスプロバイダーやセキュリティ担当者が、フィルタリングを実施することが重要です。

3. クラウドベースのセキュリティサービスの利用:クラウドベースのセキュリティサービスを利用することで、ドス攻撃に関する情報共有やリアルタイムの攻撃検知が可能になります。これにより、効果的な対策が取られることが期待できます。

ドス攻撃は、ネットワークやシステムの運用に携わる人々にとって、重大な脅威とされています。そのため、常に新しい攻撃手法に対応するためのセキュリティ対策が求められることは言うまでもありません。