• IT用語に迷ったらここを見よ!

現場でよく聞くIT用語!!「.xml」について解説!

XML(eXtensible Markup Language)は、IT業界で広く使用されるデータ表現形式の一つです。

XMLは、データを階層構造で表現するためのマークアップ言語です。階層構造とは、上位要素(親要素)と下位要素(子要素)の関係を持つデータの構造を指します。XMLは、このような構造化されたデータをタグと呼ばれる要素を使って表現します。

XML文書は、必ずルート要素(Root element)から始まります。ルート要素は一つしか存在せず、その下に複数の子要素を持つことができます。子要素はさらに自身の下に子要素を持つことができ、このように階層的にデータを表現することができます。

XMLのタグは、角括弧(< >)で囲まれた要素名を持ちます。タグには属性(attributes)を追加することもできます。属性は要素に関する追加情報を提供するために使用され、属性名と属性値のペアで表現されます。

XMLは、データを構造化するだけでなく、データの意味や関係性を定義するためのフレームワークとしても機能します。これは、XMLスキーマを使用して達成されます。XMLスキーマは、XML文書のデータタイプ、要素の制約、妥当性の検証ルールなどを定義します。これにより、XML文書のデータが正しい構造と値を持つことを保証することができます。

XMLは、異なるシステム間でデータを交換するための標準フォーマットとしても広く採用されています。例えば、ウェブサービスでは、XMLを使用してクライアントサーバー間でデータのやり取りを行います。XMLは、データの相互運用性を高めるためにも使われ、異なるデータベースシステムやアプリケーション間でのデータの共有にも利用されます。

また、XMLは人間にとっても読みやすい形式であるため、設定ファイルやドキュメントのストア形式としても使用されています。たとえば、Webサイトのページレイアウトを定義するためのHTMLテンプレート、Androidアプリのレイアウトを指定するためのAndroid XMLレイアウトファイルなどがあります。

一方で、XMLはデータの表現に相対的に冗長な形式であるため、データサイズが大きくなる傾向があります。また、解析や処理にも相対的に多くのリソースが必要となることがあります。そのため、データの転送や処理の効率を重視する場合には、よりコンパクトで効率的なフォーマット(例:JSON)を検討する必要があります。

総合的にXMLは、階層構造でデータを表現するためのマークアップ言語であり、IT業界で広く使用されています。データの構造化、相互運用性の向上、設定ファイルやドキュメントの保存など、様々な用途に適しています。しかし、データサイズや処理効率の観点からは、他のフォーマットと比較して劣る場合もあります。