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現場でよく聞くIT用語!!「CMDB」について解説!

CMDB(Configuration Management Database)とは、IT業界で広く使用される概念であり、ITサービスマネジメントや組織の変更管理において重要な役割を果たすデータベースのことを指します。

CMDBは、ITインフラストラクチャの構成アイテム(CI)に関する情報を蓄積し、それらのアイテム間の関係や依存関係、そしてそれらが提供するサービスへの影響などを把握するために使用されます。これにより、組織はIT環境を維持し、管理するための情報を効果的に管理できるようになります。

CMDBには、主に以下のような情報が含まれます。

1. 構成アイテム(CI):CMDBは、ネットワークデバイス、サーバーソフトウェア、データベース、アプリケーションなど、組織のITインフラストラクチャにおけるすべての構成アイテムを識別し、その属性や特徴を保持します。

2. 関係と依存関係:CMDBは、CI間の関係や依存関係を記録し、それらの関係がシステムに与える影響を追跡します。たとえば、特定のサーバーが特定のデータベースに依存している場合、CMDBはその関係を示し、データベースの変更がサーバーに与える可能性のある影響を識別します。

3. 属性と特徴:CMDBは、各CIに関する属性や特徴を保存します。これには、IPアドレス、メーカー、モデル、バージョン、所有者、場所などの情報が含まれます。これらの属性は、CIの識別や分類、さらには状態の追跡や特定のCIを抽出するために使用されます。

4. バージョン管理CMDBは、構成アイテムの変更履歴やバージョン情報を保持します。これにより、過去の変更やアップデートがどのCIに影響を及ぼしたかを追跡し、問題の特定や変更の管理を容易にすることができます。

CMDBを使用することで、ITサービスマネジャーやエンジニアは、システム全体の状態や依存関係を容易に把握することができます。具体的な利点としては、次のようなものがあります。

1. 変更管理の強化:CMDBは、変更リクエストや変更依頼を追跡し、どのCIが変更の対象となり、それによって他のCIにどのような影響があるかを把握するのに役立ちます。これにより、問題の特定やリスクの最小化、変更の計画や実装の追跡の簡素化が可能になります。

2. サービスの可視性の向上:CMDBは、組織のITインフラストラクチャやビジネスサービスに関する情報を包括的に管理するため、ITサービスの可視性が向上します。これにより、サービスの改善やインシデントの追跡、問題解決などが迅速かつ効果的に行われるようになります。

3. 資産管理の効率化:CMDBには、すべてのIT資産に関する情報が保持されるため、組織の資産管理を効率化することができます。これにより、無駄な資産の購入や重複したソフトウェアライセンスの管理などの問題を回避することができます。

総括すると、CMDBはITサービスマネジメントにおいて非常に重要なツールであり、組織のITインフラストラクチャの状態や関係性、依存関係を追跡し、変更管理やサービスの可視性向上、資産管理の効率化などをサポートします。