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現場でよく聞くIT用語!!「IP」について解説!

IPインターネットプロトコル)は、コンピューターネットワーク上で通信を行う際に使用されるプロトコルの一つです。IPはインターネット上でのデータの送受信を可能にするためのルールや手順を提供します。

IPは、インターネットを構成するコンピューターに一意のアドレスを割り当てるために使用されます。このアドレスは、IPアドレスと呼ばれ、32ビットまたは128ビットの長さを持つ一連の数字で表されます。例えば、IPv4では、32ビットのIPアドレスは4つの10進数で表され、各数字は0から255までの値を取ります。IPv6では、128ビットのIPアドレスは8つの16進数で表され、各数字は4桁の数値で表されます。

IPは、パケット交換技術を使用して、データを分割して送信し、受信する際に再結合します。データはパケットと呼ばれる小さな単位に分割され、それぞれに元のデータの一部が含まれます。パケットには送信元と宛先のIPアドレスが含まれ、パケットが宛先に到着するためには、IPアドレスに基づいて適切な経路を選択する必要があります。

IPは、パケットのルーティングや転送を管理するためのプロトコルです。データはIPヘッダと呼ばれるメタデータで包まれ、送信元と宛先のIPアドレス、パケットの長さ、フォーマット、チェックサムなどの情報が含まれます。このヘッダ情報に基づいて、ネットワーク上のルーターはパケットを適切な宛先に送信します。また、IPはエラー検出やフラグメンテーション(パケット分割と再結合)の処理も行います。

さらに、IPはトランスポート層の上位に位置し、さまざまなアプリケーションに対して一貫したインターフェースを提供します。トランスポート層では、IPアドレスの上にポート番号が追加され、データが特定のアプリケーションやサービスに配信されます。IPはTCP(Transmission Control Protocol)やUDP(User Datagram Protocol)などと組み合わせて使用され、信頼性やセキュリティなどの要件を満たすためのプロトコルを提供します。

IPはインターネットや企業内のネットワークにおいて、データ通信の基盤として広く使用されています。情報のやり取りやリモートアクセス、ウェブブラウジング、電子メール、ファイル転送など、様々なインターネットサービスやアプリケーションはIPを使用して通信を行っています。さらに、IPはネットワークセキュリティやモバイル通信など、様々な分野で重要な役割を果たしています。

縮小版のIPアドレスであるIPv4は、インターネットの急速な普及によりアドレス枯渇の問題が発生しました。そのため、より多くのアドレス空間を提供するIPv6が開発され、普及が進んでいます。IPv6はセキュリティやモバイル通信などの要件にも対応しており、次世代のインターネット通信プロトコルとして期待されています。