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現場でよく聞くIT用語!!「マイクロサービス型」について解説!

マイクロサービス型」とは、ソフトウェア設計の手法の1つで、大規模なアプリケーションを複数の小さなサービスに分割し、それぞれのサービスを独立して実装することで、柔軟性や拡張性を高めるアーキテクチャのことを指します。

これまでのモノリシックなアプリケーション設計では、1つのプログラムに複数の機能や処理が含まれており、その全てを担当する開発者やチームが必要でした。しかし、アプリケーションが大規模になるにつれて、モノリシックな設計では大きな問題が生じることがあります。例えば、アプリケーション全体を修正する必要がある場合、全ての機能を理解している必要があり、修正後の影響範囲を正しく予測しなければなりません。また、新しい機能を追加する場合も、その機能に関係のない部分にも影響が及び、開発の効率性が下がることがあります。

一方、「マイクロサービス型」では、アプリケーションを小さなサービスに分割することで、各サービスを独立して開発・運用ができるようになります。それぞれのサービスは、独自のインタフェースを持ち、必要な場合には他のサービスと通信を行います。各々のサービスは、独立した形で開発が進められるため、迅速な開発が可能になり、テストやリリースのサイクルも短縮することができます。また、サービスごとに特化しているため、必要に応じて拡張や切り替えが行いやすくなります。

さらに、「マイクロサービス型」では、個々のサービスを維持するための責任を分割・共有することができます。これにより、各サービスについて異なるチームが責任をもつことになり、それぞれが最良のサービスを提供するために尽力することができます。

しかし、マイクロサービスの設計にはいくつかの課題があります。例えば、サービスが増えることで、サービス間のバージョン管理が複雑になることがあります。また、各サービスが独立しているため、各サービスに対するバージョンアップが必要になる場合があるため、サービス間の互換性の確認も重要になります。

もし将来的に、サービスを追加する予定がある、大規模なアプリケーションを設計するならば、マイクロサービス型のアーキテクチャを検討することをおすすめします。