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現場でよく聞くIT用語!!「TLS」について解説!

TLS(Transport Layer Security)は、インターネット上での通信を暗号化するために使用されるプロトコルであり、データの機密性と完全性を保証します。TLSは、セキュリティのためにウェブブラウザやウェブサーバーの間で使用される一種のプロトコルであり、機密性、整合性、および利用者認証などのセキュリティ機能を提供します。

TLSプロトコルは、Secure Sockets Layer(SSL)として知られる前身のプロトコルに基づいて開発されました。SSLプロトコルは、ウェブサイトとユーザーの間の通信を保護するために開発された初期の暗号化プロトコルです。TLSは、SSLのバージョン3.0以降のアップグレードとして開発され、改善されたセキュリティと性能を提供します。

TLSプロトコルは、以下の主要なセキュリティの目標を達成するためにさまざまな暗号化技術とセキュリティアルゴリズムを使用します。

1. 機密性: TLSは、通信の機密性を確保するために暗号化を使用します。TLSセッションでは、データが送信元から受信先まで暗号化され、第三者による盗聴やデータの改ざんを防ぎます。

2. 整合性: TLSは、データの改ざんを防ぐためにデジタル署名やハッシュ関数を使用します。データ送信中に改ざんが検出されると、セッションは中断され、正当性が保証されていないとみなされます。

3. 信頼性: TLSは、通信の信頼性を確保するために認証と証明書を使用します。ウェブサーバーは、信頼できる第三者機関(Certificate Authority)によって署名された証明書を提供し、ユーザーはその証明書を使用してサーバーの正当性を検証することができます。

TLSプロトコルの動作は、以下の手順で進行します。

1. TLSハンドシェイク: 通信を確立するためにクライアントとサーバーは互いに認証し合います。このプロセスでは、クライアントがサーバーに接続し、相互に暗号化に使用するセキュリティパラメーターを交換します。

2. 暗号化: TLSハンドシェイクが成功すると、通信は暗号化されます。これにより、データは一方向で送信され、受信者でのみ復号化できます。データは、対称鍵暗号化と公開鍵暗号化の組み合わせを使用して暗号化されます。

3. デジタル署名: データの整合性を保証するために、送信者はデータにデジタル署名を付けます。デジタル署名は、データが改ざんされていないことを確認するために使用されます。

4. 証明書の検証: サーバーは、信頼できる第三者機関による証明書を提供します。ユーザーは、サーバーの証明書を検証することで、通信の相手が信頼できるサーバーであることを確認します。

TLSは、インターネット上で広く使用されており、特にウェブブラウジングやオンライン取引など、個人情報や機密データのやり取りが発生する場面で重要な役割を果たしています。TLSの使用により、ユーザーはセキュリティ上のリスクから保護され、データの機密性と整合性が確保されます。