「はい〜!」の決め台詞でおなじみのやす子さん。2021年の「おもしろ荘」出演から5年、年間295本の番組出演、2023年ブレイク芸人ランキング1位、そして2024年には24時間テレビのチャリティーランナーまで務めました。元自衛官という異色の経歴を持つ27歳のピン芸人は、なぜこれほどまでに支持されるのか?その魅力と人気の秘密に迫ります。
やす子って誰?基本プロフィール
やす子さん(本名:安井かのん)は、1998年9月2日生まれ、山口県宇部市出身の27歳。身長154cmと小柄ながら、迷彩服を着てほふく前進を披露する姿は強烈なインパクトを残します。
所属事務所はソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)。バイきんぐやハリウッドザコシショウなど、個性派芸人が多く所属するこの事務所で、やす子さんの「元自衛官」という超個性的なキャラクターは見事にマッチしました。
決め台詞は「はい〜!」。シンプルながら印象的で、幅広い世代に愛されています。
異色の経歴:自衛隊から芸人へ
18歳で陸上自衛隊に入隊
やす子さんの人生は、他の芸人とは大きく異なるスタートを切りました。高校卒業後の2016年、18歳で陸上自衛隊に入隊したのです。
山口県宇部市で育ったやす子さん。番組では「昔すごく貧乏だった」と語っており、経済的な理由も入隊を後押ししたようです。自宅の壁に「目標 年収2500万」と書いた貼り紙があるのも、「今はお金を稼ぐことがモチベーション」という明確な目標があるから。
自衛隊では約2年間、過酷な訓練を経験します。「20キロ近い荷物を背負って訓練していた」「ものすごくキツかった」と当時を振り返るやす子さん。この経験が、後の芸人人生で大きな武器となります。
2018年退職、そして芸人の道へ
2018年に自衛隊を退職したやす子さんは、すぐに芸人の道を選びます。2019年にピン芸人としてデビューしました。
実は、芸人になるまでやす子さんはテレビとほとんど接する機会がなく、タレントや人気番組の知識もほぼゼロだったといいます。「『おもしろ荘』も自分が出演するまで知らなかった」という衝撃の告白も。
そんなやす子さんがお笑いを学んだのは、『ダウンタウンDX』を見て「松本人志さんの言うことは面白いな」と感じたことがきっかけ。その後、『ダウンタウンのごっつええ感じ』のDVDを借りて猛勉強しました。
運命の「おもしろ荘2021」でブレイク
846組から選ばれた10組の1人
2021年1月1日(2020年12月31日深夜)、やす子さんの人生を変える瞬間が訪れます。「ぐるナイおもしろ荘2021新年SP」への出演です。
この年の「おもしろ荘」には846組が応募。最終的に選ばれたのはわずか10組でした。この倍率は、THE W2020の決勝(646組から10組)よりも厳しい狭き門だったのです。
やす子さんにとって、これは「人生で2回ぐらいしか受けたことがないオーディションの1つ」でした。しかも当時はコロナ禍でリモートオーディション。「スタジオに来るまで本当に誰にも会わずにオーディションしていた」「ちゃんとテレビを作る人がいるんだなぁって思いました」と語るやす子さんに、岡村隆史は「いたでしょ!テレビ作る人!」とツッコミを入れて笑いを誘いました。
3位入賞、そして大ブレイクへ
本番前は「寝られないくらい緊張した」というやす子さん。しかし、いざステージに立つと、自衛隊での経験を活かしたフリップネタで会場を沸かせました。
5段階ほふく前進の実演、自衛隊の豆知識、そして何より「はい〜!」という元気な合いの手。迷彩服を着た小柄な女性が見せる意外性とキャラクターの良さが視聴者を魅了しました。
ゲスト審査員の反応も上々でした。
浜辺美波さんは「苦しくなるくらい笑った」と絶賛。志尊淳さんは「笑顔がすごくステキ」、出川哲朗さんは「めちゃかわいい。ぎゅっとしてあげたくなるくらい」と笑顔でコメント。
結果は3位。優勝はダイヤモンド、2位はフタリシズカでしたが、やす子さんの印象は強烈でした。
「おもしろ荘」の法則:優勝者以外がブレイク
実は「おもしろ荘」には不思議な法則があります。優勝者以外が大ブレイクすることが多いのです。
過去の例を見てみましょう。小島よしお、ブルゾンちえみ、ラランドなど、優勝はしていないものの大きく羽ばたいた芸人が数多くいます。前々回はぺこぱが優勝しましたが、当初よく見かけたのは「パンケーキ食べたい」の夢屋まさるでした。
やす子さんもこの法則にピタリと当てはまります。3位という結果でしたが、その後の活躍はめざましいものでした。
ブレイク後の躍進:年間295本の番組出演
「おもしろ荘」出演後、やす子さんの人生は一変します。
2021年1月10日から「サンデージャポン」(TBS)にジャーナリストとして出演開始。バラエティ番組にも次々と出演し、その年のうちに一気に知名度を上げました。
2023年には、オリコン調査「ブレイク芸人ランキング」で上半期・年間ともに1位を獲得。この年の番組出演本数はなんと295本に達しました。
視聴者からは「どのチャンネルに変えてもやす子さんの声が聞こえてきた」(10代女性)、「ひたむきさとキャラの良さがいい感じに出てきて、見ていて楽しめる」(50代男性)という声が寄せられ、10代から50代まで全年齢から支持を集めました。
2024年には、日本テレビ「ゴチになります!25」のレギュラーメンバーに抜擢。さらに同年の「24時間テレビ47」ではチャリティーランナーも務め、児童養護施設の子どもたちのために走りました。
CM出演も増え、キンチョウの「コンバット」やバイク王など、やす子さんのキャラクターを活かした広告が話題に。ドラマ「家政夫のミタゾノ」では本人役、「セクシー田中さん」ではOL役を演じるなど、演技にも挑戦しています。
やす子のネタと芸風の魅力
唯一無二の「自衛隊ネタ」
やす子さんの最大の武器は、やはり自衛隊での経験を活かしたネタです。
5段階ほふく前進は特に有名。ステージ上でほふく前進を実演する女性芸人は、やす子さん以外にいません。身長154cmの小柄な体で迷彩服を着て這いずり回る姿は、可愛さとインパクトを兼ね備えています。
フリップを使って自衛隊の豆知識を紹介するスタイルも定番。「自衛隊50音」「自衛隊勧誘」「自衛隊体操」など、一般の人が知らない自衛隊の世界を面白おかしく伝えます。
そして何より「はい〜!」という合いの手。シンプルながら印象的で、真面目で素直なやす子さんのキャラクターがよく表れています。
タレント化せず「芸人」にこだわる姿勢
バラエティ番組で引っ張りだこのやす子さんですが、本人は「タレント化しているような気がしている。ピン(芸人)という部分は変えたくない」と語っています。
その言葉通り、2023年の女芸人No.1決定戦「THE W」ではファイナリストまで勝ち残りました。ファーストステージで自衛官ネタを披露し惜しくも敗退となりましたが、お笑い芸人としての軸を大切にする姿勢が評価されています。
なぜやす子は愛される?人気の3つの理由
理由1:元自衛官という唯一無二の経歴
女性芸人で元自衛官という経歴を持つのは、やす子さんだけと言っても過言ではありません。この唯一無二のバックグラウンドが、他の芸人にはない強みとなっています。
しかもやす子さんは現在も即応予備自衛官として登録されています。これは元自衛官が予備役として登録し、平時は一般の職業に就きながら年間数日の訓練に参加し、有事の際に招集される制度です。芸人としての活動と両立しながら、予備自衛官としての役割も果たしているのです。
自衛隊関連のイベント出演や啓発活動も積極的に行い、自衛隊のイメージアップにも貢献。山口県の「ふるさと大使」(2021年〜)にも任命されています。
理由2:素直で真っ直ぐな人柄
マツコ・デラックスと有吉弘行は、やす子さんを「一見すぐ消えそうだけど消えない」芸人として分析しています。
その理由は、やす子さんの真面目で努力家な姿勢にあります。
番組「マツコ会議」では、やす子さんの自宅の壁に貼られた自筆のメモが紹介されました。
「2023年 稼ぎ楽しむ」 「仕事を取り続ける」 「目標 年収2500万」
「昔すごく貧乏だったので、今はお金を稼ぐことがモチベーション」と語るやす子さん。明確な目標を持ち、それに向かって真っ直ぐ努力する姿勢が、番組関係者や視聴者の心を掴んでいます。
また、真面目で素直なキャラクターは、幅広い世代に安心感を与えます。笑顔が印象的で、誠実な対応が好感を持たれているのです。
理由3:「一発屋」で終わらない継続力
ブレイク芸人の多くが直面する「一発屋」問題。やす子さんも当初は「すぐいなくなると思っていた」という声がありました。
しかしやす子さんは、そのイメージを見事に払拭しました。
「少しずつブラッシュアップしながら、いつの間にかとても個性的な芸人さんになっていた」(50代女性)という視聴者の声が、その成長を物語っています。
ブレイクから5年経った今も、レギュラー番組を持ち、CM出演を続け、THE Wのファイナリストになるなど、着実にキャリアを積み上げています。
やす子の現在と今後の展望
2026年の活躍
「ゴチになります!25」のレギュラーを終えたやす子さんですが、2026年も精力的に活動を続けています。
バラエティ番組への出演はもちろん、お笑いライブへの出演、イベント活動など、多方面で活躍中。Yahoo!検索大賞2024のお笑い芸人部門では1位を獲得し、世間の注目度の高さを証明しました。
これからの課題と期待
今後の課題は、さらなる芸の深化とレギュラー番組の獲得でしょう。
THE Wでは惜しくもファイナリストで敗退しましたが、お笑い芸人としてさらに成長すれば、いつか優勝を狙える位置にいます。
また、自衛隊ネタ以外の新しいネタの開発も期待されます。元自衛官という強みを活かしながらも、それに頼りすぎない多様な芸を見せることができれば、さらに長く活躍できる芸人になるでしょう。
冠番組の獲得も夢ではありません。やす子さんのキャラクターを活かした企画番組があれば、多くの視聴者が楽しめるはずです。
まとめ:やす子は元自衛隊の努力家ピン芸人
やす子さんは、元自衛官という唯一無二の経歴を持つ27歳のピン芸人です。
2021年の「おもしろ荘」で3位入賞後、一気にブレイク。年間295本の番組出演、2023年ブレイク芸人ランキング1位、24時間テレビのチャリティーランナーなど、着実にキャリアを積み上げてきました。
「はい〜!」の決め台詞と5段階ほふく前進で知られる自衛隊ネタ、素直で真っ直ぐな人柄、そして明確な目標に向かって努力し続ける姿勢。これらすべてが、やす子さんを「一発屋」ではなく、長く愛される芸人にしています。
現在も即応予備自衛官として登録しながら芸人活動を続け、お笑い芸人としての軸を大切にしているやす子さん。これからの活躍にますます期待が高まります。
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