はじめに
映画『黒牢城』で菅田将暉が演じることが発表された黒田官兵衛。豊臣秀吉の軍師として「両兵衛」と称された天才軍師であり、戦国時代を代表する知将として知られています。2014年のNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』では岡田准一が演じて話題となりましたが、今回菅田将暉がどのような黒田官兵衛を見せてくれるのか、映画ファンの注目が集まっています。この記事では、黒田官兵衛とはどんな人物なのか、映画での役どころ、そして菅田将暉のコメントまで徹底解説します。
黒田官兵衛とは?歴史上の人物解説
黒田官兵衛(黒田孝高)は、1546年に播磨国姫路(現在の兵庫県姫路市)で生まれた戦国時代から江戸時代初期にかけての武将です。通称は「官兵衛」、隠居後は「如水」と号しました。
若い頃から文武両道に優れ、和歌や連歌にも親しむ教養人でした。23歳で家督を継ぎ、櫛橋光を正室に迎えます。この時代には珍しく、官兵衛は生涯一人の妻しか持たず、側室を持たなかったことでも知られています。
天才軍師としての活躍
黒田官兵衛の名を一躍有名にしたのは、豊臣秀吉の軍師としての活躍です。竹中半兵衛とともに「両兵衛」と称され、秀吉の天下統一に大きく貢献しました。
官兵衛の軍略の特徴は、正面からの戦いを避け、調略や兵糧攻め、水攻めなど、敵の士気を削ぐ戦術を得意としたことです。備中高松城の水攻めでは、官兵衛の献策により城を水没させる大胆な作戦を実行。また、本能寺の変の直後には「中国大返し」を秀吉に進言し、迅速に毛利氏と講和を結んで京都へ引き返す判断を下しました。
優れた人徳と愛妻家の一面
官兵衛は軍略だけでなく、人徳でも知られています。義理を重んじ、戦国の世には珍しく人命を大切にする姿勢を持っていました。家臣からは深く慕われ、「黒田二十四騎」と呼ばれる猛将たちを束ねました。
また、一夫多妻制が当たり前だった戦国時代にあって、官兵衛は正室の光姫一人だけを生涯愛し続けた愛妻家でもありました。二人の間には長政と熊之助の2人の子が生まれています。
映画での役どころ「土牢の囚人×天才軍師」
映画『黒牢城』での黒田官兵衛は、これまでのイメージとは少し異なる描かれ方をします。
物語の舞台は天正6年(1578年)、官兵衛が34歳のとき。織田信長の使者として、謀反を起こした荒木村重を説得するため単身有岡城に乗り込みますが、逆に捕らえられ地下牢に幽閉されてしまいます。
この幽閉は約1年間に及びました。不衛生で暗く湿った土牢の中で、官兵衛は決して寝返ることなく耐え続けます。そして映画では、この牢獄に囚われた状態で、城内で起こる怪事件の謎解きに村重とともに挑むという、まさに「牢獄の探偵」とでも言うべき役どころです。
原作者の米澤穂信は、黒田官兵衛について「最初は地下牢の安楽椅子探偵としてハンニバル・レクターのようなイメージになりそうだと思っていた」と語っています。しかし執筆を進めるうちに「思ったよりも情の深い人間になりました」とも述べています。
菅田将暉がこの複雑な官兵衛像をどう演じるのか、大きな注目点です。
菅田将暉のコメント紹介
菅田将暉は映画化発表にあたり、次のようにコメントしています。
「黒沢組にまた参加できて光栄です。前回は、銃撃戦に巻き込まれていく転売屋。次は、どんな役か楽しみにしていたら、黒沢清×時代劇という刺激に、心躍りました。しかも、あの黒田官兵衛を演じるということで、どんな戦模様が描かれるのかと思いきや、また想像を超える時代劇とミステリーの融合。僕は、ほぼ舌戦。知と血と地にまみれ、脳みそフル稼働の撮影でした。対峙した時の荒木村重役の本木さんの瞳が忘れられません。是非、劇場へ」
「ほぼ舌戦」「知と血と地にまみれ、脳みそフル稼働」という表現から、牢獄という限られた空間の中で繰り広げられる、激しい知的バトルが想像されます。
過去の黒田官兵衛役との違い
黒田官兵衛を演じた俳優は数多くいます。特に有名なのは2014年のNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』で主演を務めた岡田准一です。岡田版の官兵衛は、秀吉の側近として天下統一を支える軍師としての姿が中心に描かれました。
一方、映画『黒牢城』での菅田将暉版官兵衛は、有岡城幽閉という特定のエピソードに焦点を当てています。土牢に囚われながらも知力で事件を解決するという、ミステリー要素が強い描写が特徴です。
また、菅田将暉は黒沢清監督と前作『Cloud クラウド』でタッグを組んでおり、黒沢監督の演出スタイルを熟知しています。この信頼関係が、新しい黒田官兵衛像の創造につながることが期待されます。
菅田将暉×黒沢清監督の再タッグ
菅田将暉にとって黒沢清監督作品は、2024年公開の『Cloud クラウド』に続き2度目の参加となります。『Cloud クラウド』では転売屋という現代的な役柄を演じ、銃撃戦シーンでも話題となりました。
黒沢監督は菅田将暉の演技力を高く評価しており、今回の時代劇という新しいジャンルでも菅田を起用しました。一方で菅田将暉も黒沢監督の独特な演出スタイルに魅了されており、「また想像を超える」作品になったとコメントしています。
現代劇から時代劇へ、転売屋から天才軍師へ。菅田将暉の演技の幅広さと、黒沢清監督の演出力がどのような化学反応を生むのか、映画ファンの期待は高まるばかりです。
まとめ
映画『黒牢城』で菅田将暉が演じる黒田官兵衛は、土牢に囚われながらも知力で事件を解決する「牢獄の探偵」という新しい官兵衛像です。豊臣秀吉の軍師として知られる歴史上の人物が、黒沢清監督の演出と菅田将暉の演技でどのように描かれるのか、2026年の公開が待ち遠しい作品です。「知と血と地にまみれ、脳みそフル稼働」という菅田のコメント通り、激しい知的バトルが展開される本作に、ぜひご期待ください。
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