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現場でよく聞くIT用語!!「ネットワーク型データベース」について解説!

ネットワーク型データベース」とは、複数のデータを複数の関連性に基づいて格納する形式のデータベースのことです。そのため、複雑な関係性を持つデータの管理が可能になります。

このデータベース方式は、従来の階層型データベース関係型データベースに比べて、より複雑なデータの関係性を表現できることが特徴です。階層型データベースは、木構造のようなデータの階層を持ちますが、データの追加や変更が困難でした。一方、関係型データベースは表形式でデータを管理しているため、複雑なデータの関係性を表現することが難しい問題がありました。

ネットワーク型データベースは、複数のデータをツリー状につなぎ合わせたグラフ構造を持ち、その構造に基づいてデータを管理します。これにより、階層型データベースや関係型データベースでは表現できなかった複雑なデータの関係性を表現することができます。

ネットワーク型データベースでは、データの「親子関係」と「兄弟関係」を定義することで、複数のデータ同士を関連付けることができます。例えば、一つの親データに複数の子データを持ち、その子データがさらに複数の子データを持つような構造を、簡単に表現することができます。

ネットワーク型データベースの利点としては、複雑なデータの関係性を管理することができることが挙げられます。例えば、ある商品の購入履歴を管理する場合、商品とユーザー、商品と購入日時、ユーザーとクレジットカード情報など、複数のデータが複雑に関連しているため、従来のデータベースでは複雑なクエリを作成する必要がありました。しかし、ネットワーク型データベースでは、グラフ構造を利用して簡単にデータの関係性を表現できます。

しかし、ネットワーク型データベースにはいくつかの問題があります。一つのデータが複数の場所で重複して表現されるため、データの整合性を保つことが難しくなります。また、階層型データベースや関係型データベースに比べて、データの結合操作が複雑になるため、クエリのパフォーマンスが低下する可能性があります。

最近のIT業界では、ネットワーク型データベースよりも、高速な処理が可能な関係型データベースが主流となっています。しかし、複雑なデータの関係性を表現する必要がある場合には、ネットワーク型データベースが有用な手段となります。