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現場でよく聞くIT用語!!「ロールバック」について解説!

ロールバックとは、システムのトランザクション処理において、処理の途中で何らかのエラーが発生した場合に、処理前の状態に戻すことを指します。

例えば、あるデータベースのテーブルに対して、情報を追加する操作を行うトランザクションがあります。しかし、途中でエラーが発生し、情報が追加されずに処理が停止してしまった場合、そのテーブルの状態が処理前の状態に戻されます。これがロールバックです。

ロールバックは、トランザクション処理の一部であり、データの整合性を保つために必要な機能です。もしトランザクション処理中にエラーが発生してロールバックが実行されなかった場合、データベースの整合性が崩れ、以降の処理に影響を与える可能性があります。

また、ロールバックは、重要な取引などで使用されることが多い機能でもあります。例えば、銀行のATMなどでお金を引き出す際には、トランザクション処理が行われます。もし途中でエラーが発生して処理が停止してしまった場合、残高が変更されず、顧客の信頼を失うことになるため、ロールバックが必要となります。

ロールバックの実装方法は、データベース管理システムによって異なります。しかし、一般的には、トランザクション処理のバックアップを取り、処理が正常に完了したかどうかを確認した後、ロールバックすることが多いです。

さらに、ロールバックの処理中に、他のトランザクションが同じデータにアクセスしようとしている場合、データベース管理システムはそのトランザクションを待機状態にします。これがデッドロックと呼ばれる状態であり、解消するためにはロック解放やトランザクションの開始順序を変更するなどの対策が必要です。

以上のように、ロールバックは、重要なトランザクション処理の一部として、データの整合性を保つための必要な機能です。データベースの管理と運用においては、定期的にバックアップを取っておくことが重要であり、ロールバックの処理も含め、管理者が十分な知識・技術を持っていることが求められます。